スイートオレンジ精油は、もぎたてのオレンジのような香りで、気持ちを明るくしてくれる香り。
不安を和らげたり、リラックスを促したりする効果があるとされています。
手頃な価格で、ルームフレグランスやお掃除にも、さまざまな用途で使える人気の精油です。
スイートオレンジのアロマは睡眠に良いと聞いたのですが、本当ですか?寝室での効果的な使い方が知りたいです。
寝る前にスイートオレンジの香りを嗅ぐと、安心して眠りにつけて、スッキリ目覚められたという報告もあります。
ただ、精油は単独よりも、ブレンドした方が相乗効果が期待できます。
アロマセラピーで使う場合は、オイルを組み合わせて、それぞれの効果をより高めるのがおすすめです!
この記事では、よく眠れて、良い気分になって、お掃除が楽しくなってくるような♪
スイートオレンジを使用した「快適で楽しい1日を過すためのアロマブレンド」をご紹介します。
スイートオレンジ精油
ストーリー
スイートオレンジの原産は、ヒマラヤと中国南西部の間の地域だと考えられています。
初めて治療効果について気づいたのは、古代の中国人たちでした。
何百年もの間、スイートオレンジの乾かした皮を咳や風邪、食欲不振の治療に使用しました。
16世紀初頭になってから、ポルトガルの探検家たちによってヨーロッパにもたらされます。
その後、コロンブスによってアメリカ大陸に伝えられ、主に西インド諸島とフロリダで生産されるようになりました。
特徴
スイートオレンジには、高レベルのリモネン (〜95%) が含まれていて、抗真菌・抗菌作用があると報告されています。
リモネンは、食品の風味づけや、化粧品、また、汚れと非常によく馴染むことから、ハンドソープや台所用洗剤などのアイテムにも幅広く使われます。
天然由来の成分なので、掃除や空気の清浄に、安心して使用できるのが魅力です。
また、スイートオレンジの香りは、ほがらかで明るい雰囲気を作り出してくれます。
基本データ
香りの系統:シトラス系
精油名 | スイートオレンジ |
学名 | Citrus sinensis |
科名 | ミカン科 |
抽出部位 | 果皮 |
抽出方法 | 圧搾法 |
産地 | アメリカ、ブラジル、スペイン、イタリア、キプロス、イスラエルなど |
主な成分 | リモネン( 〜95%)、β-ミルセン、リナロール、α-ピネン、ネラール、ゲラニアール、オクタナール、デカナール |
色 | 淡い黄色 |
ノート | トップノート |
香り | 甘い柑橘系 明るくて、ほがらかな香り |
禁忌・注意 | ・妊娠初期は使用しない ・まれに肌刺激があるので敏感肌の人は注意する ・ビターオレンジには光毒性があるので、種類に注意する |
支配星 | 太陽 |
星座 | 獅子座 |
パワーストーン | オレンジカルサイト |
チャクラ | 第2チャクラ |
キーワード | 楽しい、嬉しい |
エネルギーの質 | 陽気、笑顔、大切な人が一度に集まったような喜び |
イメージ | 天真爛漫な人、自然で自由な心 |
スイートオレンジの効果効能
以下のことに効果があると言われています。
抗うつ、駆風、排胆、鎮痙、消毒・殺菌、消化促進、鎮静、健胃、消化器強壮、リンパへの刺激、健康維持
よく使用されるケース
- 消化器系とリンパ系に(胃腸の痛み、冷え、むくみなどに)
- 心の安定に(不安感、緊張、不眠などに)
皮膚への作用
肌を再生させる働きがあるとされ、年齢が気になる肌、キメの荒くなった肌、硬くなった肌に良いです。
また、乾燥肌の保湿や炎症のある肌、ニキビの出やすい肌を落ち着かせるためにも使用されます。
スイートオレンジに光毒性はありませんが、まれに刺激があるので敏感肌の方は注意しましょう。
身体への作用
消化器系を落ち着かせるのに役立ちます。
中医学では、滞ったエネルギー(特に肝、胃、腸)を流す助けをしてくれるので、消化器系の万能オイルとも呼ばれます。
便秘や下痢、腹痛、胆汁の流れをよくし、脂肪代謝を促進するのに使用できます。
リンパ液を刺激する作用もあるので、セイルライト用のブレンドに入れてマッサージするのも◎
むくみや冷えには、ローズマリーやジンジャーのブレンドが効果的です。
心への作用
穏やかな鎮静作用と抗うつ作用があるため、不安感や緊張、不眠に使用できます。
同じようなリラックス効果のあるラベンダー、ネロリ、サンダルウッドなどとブレンドすると良いでしょう。
スイートオレンジの使い方
吸入・拡散、マッサージ、入浴、湿布、うがい、コスメ
よく調和する香り
ラベンダー、クラリーセージ、フランキンセンス、サンダルウッド、セラニウム、スイートマジョラム、ローズ、ローズマリー、ベンゾインなど、ほとんど全ての精油と好相性
スイートオレンジのブレンドレシピ4つ
1.優しい花の香り:ディフューザー
- スイートオレンジ 1滴
- カモミール・ローマン 1滴
- サンダルウッド 2滴
入眠をサポートしてくれるブレンドです。精油の量は、お部屋の広さに合わせて調節してOKです。
2.心を勇気づける香り:ディフューザー
心の中に喜びと幸せが広がる香り。
不安、ストレス、過緊張、落ち込みを感じている時におすすめします。
リラックスさせてくれますが、気持ちは高めてくれるので、新しいことに挑戦するときや、仕事のパフォーマンスUPにも◎
- スイートオレンジ 3滴
- ネロリ 2滴
- クラリーセージ 1滴
3.楽しくトイレ掃除♪:スプレー
スイートオレンジの甘さと、清潔感のある香りで、掃除が楽しくなりそうなブレンド。
クエン酸はアンモニアのにおいや汚れを落としてくれます!
- スイートオレンジ 10滴
- ティーツリー 5滴
- ペパーミント 5滴
- 精製水(なければ水道水でも可) 10ml
- クエン酸 小さじ1
- 無水エタノール 25ml
《作り方》
- ビーカーに精製水とクエン酸を入れて溶かす
- スプレー容器に無水エタノールと精油を入れて、よく混ぜ合わせる
- ②に①を加えて、よく混ぜ合わせたら完成!
- 使う前によく混ぜましょう
【使用期限:約1ヶ月】
4.幸せなキッチンに:掃除用スプレー
プルプルしたオレンジゼリーをイメージする香り。
油汚れと水垢を落とし、消毒してくれる作用のある精油のブレンドとなっています。
幸せな香りに包まれて、キッチン掃除が捗りそうなお掃除スプレーです♡
- スイートオレンジ 5滴
- グレープフルーツ 5滴
- ジュニパーベリー 3滴
- ベルガモット 4滴
- レモン 3滴
- 精製水(なければ水道水でも可) 10ml
- クエン酸 小さじ1
- 無水エタノール 25ml
《作り方》
- ビーカーに精製水とクエン酸を入れて溶かす
- スプレー容器に無水エタノールと精油を入れて、よく混ぜ合わせる
- ②に①を加えて、よく混ぜ合わせたら完成!
- 使う前によく混ぜましょう
【使用期限:約1ヶ月】
ゴキブリ対策にスイートオレンジ?
ゴキブリは柑橘系が苦手!
スイートオレンジにはゴキブリを忌避する効果があると言われています。
これは、柑橘類に含まれている、リモネンという成分を嫌う傾向があるためです。
他にもハッカ油、ベチバー、オレガノ、クローブ、ユーカリ、ローズマリー、ゼラニウムなどがゴキブリ対策に良いとされています。
最も効果があるのはどれ?
・ゴキブリを寄せ付けないのは、オレガノ、ベチバー
・ゴキブリを駆除したいときには、ローズマリーです。
オレガノ精油には強力な忌避作用(最も高い忌避効果99.1%は、濃度2.5%で観察されました)があり、最大 1 週間効果があることが分かっています。
オレガノは他のオイルよりも長くゴキブリを寄せ付けません。
「殺菌消毒」と「抗感染力」が、最も高い精油としても知られています。
ただ、作用が強い分、長期間は使用すべきではありませんし、ディフューザーで使用する場合も必ず、他の穏やかな精油とブレンドします。
効果が強く、長く続くのはオレガノですが・・・
安全を考慮すると、ベチバーをゴキブリ対策に使用する方が良いでしょう。
九州大学によるとベチバーは100%ゴキブリを回避するとのことです。
直接ゴキブリにスプレーする場合は、「ローズマリー」がより効果的です。
ゴキブリ対策アロマスプレーの作り方
- 好みの精油 20滴
- 無水エタノール 10ml
- 精製水(なければ水道水でも可) 40ml
《作り方》
- スプレー容器に無水エタノールと精油を入れて、よく混ぜ合わせる
- ①に精製水を加えて、よく混ぜ合わせたら完成!
- 使う前によく混ぜましょう
【使用期限:約1ヶ月】
匂いがきつい場合は、スイートオレンジやグレープフルーツなどの柑橘系もブレンドして、作用を高めつつ、好みの香りにするのも良いでしょう。
《使い方》
ゴキブリを見かけた場所と、予想される経路、来て欲しくない場所にスプレーしてください。
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参考文献
Comparisons for Effectiveness of Aromatherapy and Acupressure Massage on Quality of Life in Career Women: A Randomized Controlled Trial Yu-Hsiu Kao, Yi-Ching Huang, Ue-Lin Chung et al. 2017
「アロマセラピー完全ガイド 」サルバトーレ・バタリア著
「アロマテラピー精油事典」 バーグ文子著
「AROMATIC ALCHEMY」 バーグ文子著
「365日のアロマレシピ」小泉美樹著