ローズ精油
ストーリー
バラは、精神世界との繋がりが深い花です。
キリスト教では聖母マリアの象徴であり、イスラム教では神性を表すスピリチュアリズムの象徴。
古代エジプト、ギリシャ、ローマの神話、美術や文学にも、最もよく登場する花です。
バラの花は、愛、美、若さ、完全性を表すと考えられ、実際に儀式や薬用、香料や化粧品にと幅広く使用されました。
バラの治癒効果が知られていた場所は、バビロニア、アッシリア、中国、ローマ、ギリシャです。
ローズオイルは、古代の医学と現代のアロマセラピーで、ほぼ同じような使い方をします。
特徴
バラには何千もの種類がありますが、オイルを作るために使われる品種は主に以下の2つです。
- Rosa damascena(ダマスクローズ)
- Rosa centifolia (キャベジローズ)
最も一般的なのがダマスクローズです。
ダマスクローズは、17世紀の終わりにブルガリアのカザンラク地方でローズオイルの生産が確立され、今でもブルガリアのオイルが最高級とみなされます。
ローズは、300を超える複雑な化学分子から構成されていて、その多くが何かわかっていません。
1滴作るのに、50本の花びらが必要なローズオットーは「精油の女王」とばれています。
ローズオイルは精油の中で1番多くの効用があり、何にでも効くと言われます。
恋愛に美容、女性特有の不調と、美、心、体、魂のあらゆるレベルに使用できる、その名にふさわしい精油です。
基本データ
香りの系統:フローラル系
精油名 | ローズ |
学名 | Rosa damascena(ダマスクローズ) Rosa centifolia (キャベジローズ) |
科名 | バラ科 |
抽出部位 | 花 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法、溶剤抽出法、冷浸法 ・ローズアブソリュート = 溶剤抽出法 ・ローズオットー = 水蒸気蒸留法 |
産地 | ブルガリア、トルコ、イラン、フランス、モロッコ |
主な成分 | 〈水蒸気蒸留法〉シトロネロール(〜50%)、ゲラニオール、ノナデカン、ネロール、リナロール、ヘンエイコサン、メチルオイゲノール、酢酸ゲラニル、酢酸シトロネリルなど 〈溶剤抽出法〉フェニルエチルアルコール、ゲラニオール、シトロネロール、ノナデカン、ネロール、酢酸ゲラニルなど |
色 | 薄い黄色、濃いオレンジ色 |
ノート | ミドルノート(アブソリュートはベースノート) |
香り | 種類や抽出の方法でニュアンスが大きく変わります ・ローズオットーはフレッシュなローズの香り ・アブソリュートは蜂蜜のような深い濃厚な香り |
禁忌・注意 | 妊娠中は使用しない |
支配星 | 金星 |
星座 | 天秤座、牡牛座 |
パワーストーン | インカローズ、ローズクォーツ |
チャクラ | 第2チャクラ、第4チャクラ、第7チャクラ |
キーワード | 愛 |
エネルギーの質 | 穏やかさと華やかさがある |
イメージ | ビーナス、女王、王妃 |
ローズの効果効能
以下のことに効果があると言われています。
抗うつ、抗炎症、消毒、鎮痙、抗ウイルス、収れん、殺菌、瘢痕形成、浄化、通経、強肝、鎮静(神経系)、強壮(心臓、肝臓、胃、子宮)、うっ滞除去、食欲を調整する
よく使用されるケース
- 心に(愛情や人間関係にまつわるうつ、怒り、不安にも)
- 生殖器系に(生理、排卵のトラブルなどに)
- スキンケアに(特に老化やくすみ・敏感・乾燥肌に)
皮膚への作用
ローズオイルには、女性の魅力を高め、美肌の精油として愛されてきた歴史があります。
顔色を明るくするのに役立ちますし、肌のシミ、ニキビ跡、黒ずみを軽減するためにも有用です。
また、収れん作用があり、肌のたるみに使用できます。
老化やくすみのある肌に最適でしょう。
ローズウォーターは肌を落ち着かせ、少し引き締めたいときに使えます。
身体への作用
女性特有の不調と関わりの深いオイルです。
ホルモンのバランスを整え、身体の緊張による症状、吐き気や腹部の痛みを軽減してくれるので、PMS(月経前症候群)に使用できます。
イギリスのアロマセラピーの基礎を築いたマルグリット・モーリー氏は、
「ローズオイルは、女性の生殖器の浄化と正常化に驚くべき効果がある」と述べています。
生理の周期を正常の導き、子宮を強く健康にするため、機能的不妊症にお勧めとされます。
心への作用
情緒安定のために使用できます。
ローズオイルの香りは、心の深い部分に働きかけて、喜びをもたらします。
作用は穏やかですが、うつ症状を緩和させる効能で知られています。
イライラ、不安、焦り、悲しみといった感情をなだめ、手放すのに役立つ精油です。
スピリチュアルな作用
ローズは愛の香り。
愛の中枢であるハートチャクラに作用する、最高のオイルとされます。
サトルアロマセラピーでは、ローズの「慈悲の力」が心の傷を癒す作用になって現れるとされます。
悲しみによって閉じてしまったハートチャクラを、開くのを助けてくれる精油です。
恋愛では、関係をよりスピリチュアルなものへと高めます。
ローズの使い方
吸入・拡散、マッサージ、入浴、湿布、うがい、コスメ
よく調和する香り
イランイラン、スイートオレンジ、レモン、カモミール、ベルガモット、ラベンダー、クラリーセージ、サンダルウッド、フランキンセンス、ユーカリ、シナモン、エレミなど
ブレンドの例
- 月経前症候群(PMS)に:ローズ、グレープフルーツ、ベルガモット
- 極度の緊張をほぐす:ローズ、サンダルウッド
- 女性らしい魅力を高める:ローズ、イランイラン、ゼラニウム
- 創造性を高めたい時に:ローズ、サンダルウッド、クローブ
- エイジングケアに:ローズ、イランイラン、ローズマリー
- たるみ、くまに:ローズ、シスタス(ロックローズ)、ローズマリーベルべノン
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ローズのおすすめの使い方
手作り香水に
人工的でない、天然の香りだけを使って、手作りの香水を作るのも楽しいです。
香水にする場合は、香りの濃厚なアブソリュートが適しています。
気分を明るくしたい時、元気になりたい時、魅力的になりたい時などに使用したいです。
♢レシピ例1:恋する香り
《練り香水》:濃厚な花の香り。少し経つと、落ち着いた大人の香りに変わります。
- ベルガモット5滴
- ローズウッド5滴
- ローズ2滴
- ココナッツオイル15ml
- ミツロウ5g
《作り方》
- ボウルにココナッツオイルとミツロウを入れて湯せんにかける
- ミツロウが完全に溶けたら、粗熱をとり、保存容器に移す
- 精油を加え、よく混ぜたら半日ほど置いて固まらせる
※使用期限は約1ヶ月
♢レシピ例2:優しい愛の香り
《練り香水》:フローラル系の柔軟剤の香り。タオルに顔を埋めたくなるような優しい香り。
- イランイラン1滴
- サンダルウッド5滴
- ラベンダー5滴
- ローズ1滴
- ココナッツオイル15ml
- ミツロウ5g
《作り方》
- ボウルにココナッツオイルとミツロウを入れて湯せんにかける
- ミツロウが完全に溶けたら、粗熱をとり、保存容器に移す
- 精油を加え、よく混ぜたら半日ほど置いて固まらせる
※使用期限は約1ヶ月
特別なスキンケアに
ぜひ、自分へのご褒美として使ってみて頂きたい精油です。
スキンケアには、ローズウォーターを使うのもオススメです。
香りや優しく作用が穏やかなので、精油の香りが強すぎると感じる方にも適しています。
メーカーで香りが違いますが、好みのものに出会えると、心弾みます♪
こちらのローズウォーターは、フロリハナさんの、香りが上品で優しくて素敵なのでおすすめです。
その他
他には、ローズウォーターを飲むのもおすすめです。
高級なイメージがあるかもしれませんが、以下の商品は継続できそうなお値段です。化粧水としても、飲料としても両方いけます!
ローズの華やかな香りが好きな人はぜひ、その効果を身体の内側から実感してみて頂きたいです。
わたしの場合は、とにかく幸せな気分に包まれて、呼吸が深くなっていきます。
参考文献
「アロマセラピー完全ガイド 」サルバトーレ・バタリア著
「アロマテラピー精油事典」 バーグ文子著
「AROMATIC ALCHEMY」 バーグ文子著
「365日のアロマレシピ」小泉美樹著