ミルラ精油
ストーリー
ミルラは最古の芳香物質の１つで、4000年前の文献にも登場しています。
古代エジプト人たちは、ミルラをイシス神の象徴として薫香として焚いたり、ミイラを作る際に使用しました。
ミルラの名前は「苦味」を意味するアラビア語、ヘブライ語の「mur」から来ています。
新約聖書の中では、イエス誕生の贈り物として、黄金と乳香（フランキンセンス）、没薬（ミルラ）が捧げられました。
これが、クリスマスプレゼントの起源であると言われています。
特徴
ミルラは、北東アフリカとアラビア半島南部が原産です。
樹皮から採れる樹液から作られます。
ミルラの樹液は、黄色っぽいものから赤っぽい茶色のものまで、色も大きさもさまざまです。
通常は、薄い黄色または黄色がかったほこりをかぶっています。
基本データ
香りの系統：レジン系
| 精油名 | ミルラ（没薬 ) |
| 学名 | Commiphora molmol Commiphora myrrha |
| 科名 | カンラン科 |
| 抽出部位 | 樹脂 |
| 抽出方法 | 溶剤抽出法、蒸留法 |
| 産地 | ソマリア、エチオピア、スーダン |
| 主な成分 | フラノオイデスマ-1,3-ジエン(〜60%)、フラノジエン、リンデステレン、β-エレメン、コパエン、ピネン、ゲルマクレンB、ゲルマクレンD、β-カリオフィレン、クルゼノンなど |
| 色 | 赤茶色 |
| ノート | ベースノート |
| 香り | 濃厚でスモーキー 温かみと、かすかな苦味のある香り |
| 禁忌・注意 | 妊娠中 |
| 支配星 | 月、土星 |
| 星座 | 蟹座、山羊座 |
| パワーストーン | ブラックオブシディアン、ヘマタイト |
| チャクラ | 第１チャクラ、第５チャクラ、第７チャクラ |
| キーワード | 前へ進む力、手放し |
| エネルギーの質 | 静かな強い意志、平和への願い |
| イメージ | イシス（古代エジプトの最高の女神） |
※ミルラは太陽や木星のオイルとされてきましたが「火」のように強くは刺激しません。深く落ち着かせ鎮める作用から、「地」または「水」の元素に分類します。
ミルラの効果効能
以下のことに効果があると言われています。
強壮、去痰、健胃、抗炎症、抗カタル、殺菌、殺真菌、刺激、収れん、消毒、通経
よく使用されるケース
- 口腔ケアに
- 年齢が気になる肌ケアに
- スピリチュアルな目的に
身体への作用
ミルラは抗菌・抗炎症作用でよく知られています。
口の中や喉の炎症を鎮めてくれたり、痔、床ずれ、傷の塗り薬に使用されることもあります。
呼吸器系では、去痰作用に優れているので、咳、気管支炎、風邪の治療に役立てられます。
さらに、消化器系の機能を高めてくれるので、下痢や消化不良にも使用できます。
皮膚への作用
細胞成長を促すので、いつまでも治らない傷や、年齢が気になる肌のケアに適します。
古代エジプトの時代には「シワを取り除き、若返らせる！」と評判で、スキンケアに使用されていたようです。
また、乾燥によるひび割れと、あかぎれへの効果も期待できます。
クリームに入れて使うと良いでしょう。
心への作用
心に深い安らぎと落ち着きをもたらしてくれるオイルです。
特に、考えすぎ、心配性、すぐ気が散るという人によいとされています。
スピリチュアルな作用
古代から重要な儀式で使用されてきたミルラは、身体と霊性を統合する香りと言われています。
現代でも、フランキンセンスと共に多くの教会で焚かれ、キリスト教の伝統を感じさせる精油です。
ミルラには、不屈の精神と勇気、平和や落ち着きを促すエネルギーが宿っています。
心や魂にどんな傷を持っていたとしも、今ここから前に進めるようにサポートします。
過去を手放す必要性に気づかせて、「あなたの魂の目的に沿った選択」を後押ししくれる香りです。
ルリヨガや瞑想をする間、ヒーリングのセッションの前にもおすすめです！
ミルラの使い方
吸入・拡散、マッサージ、入浴、うがい、コスメ
よく調和する香り
フランキンセンス、サンダルウッド、サイプレス、ベルガモット、ジュニパー、ゼラニウム、グレープフルーツ、ラベンダー、レモン、パルマローザ、パチュリ、パイン、ヒソップ、ユーカリ、イランイラン、ローズマリー、カモミールジャーマン
ブレンドの例
- 空間の浄化に：ミルラ、フランキンセンス、ベンゾイン
- たるみケアに：ミルラ、サイプレス、サンダルウッド
- 心落ち着く古い茶室の香り：ミルラ、フランキンセンス、ラベンダー
- 古代エジプト風の香油：ミルラ、シダーウッド、ローズアブソリュート
- クリスマスの香り：ミルラ、クローブ、フランキンセンス、ベンゾイン、マンダリン、ローズオットー
＼ プロも愛用する精油がうれしい価格で♪ ／
参考文献
「アロマセラピー完全ガイド 」サルバトーレ・バタリア著
「アロマテラピー精油事典」 バーグ文子著
「AROMATIC ALCHEMY」 バーグ文子著
「The Fragrant Heavens」Valerie Ann Worwood
「365日のアロマレシピ」小泉美樹著 