スイートマジョラム精油
ストーリー
スイートマジョラムは、薬用や料理用のハーブとして昔から使用されてきました。
ヨーロッパ式のハーブ療法では、鎮痙と去痰作用があるとされ、呼吸器系の不調に用いられます。
スパイシーで温かみのある香りは、愛と美と豊穣の女神であるアフロディテが『幸福のシンボル』として創り出したと伝えられています。
古代のギリシャでは、お墓に植えられ、旅立つ魂の弔いに。
お葬式と結婚式の両方で、スイートマジョラムの花輪を作る習慣がありました。
用語解説
- 鎮痙作用:けいれんを抑え、筋肉の引きつりによる痛みをやわらげる作用のこと
- 去痰作用:気道から過剰な粘液を排出する作用のこと
特徴
スイートマジョラムは、地中海原産の多年草です。
草丈60cmほどに生長し、初夏には白やピンクの小さな花を咲かせます。
Origanumという学名はギリシャ語の「oros(山)」と「ganos(喜び)」に由来し、「山の喜び」の意味があります。
基本データ
香りの系統:ハーバル系
精油名 | スイートマジョラム |
学名 | Origanum majorana Majorana hortensis |
科名 | シソ科 |
抽出部位 | 花の咲いた先端部分 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
産地 | フランス、エジプト、モロッコ、チュニジア、スペイン、イタリア、ブルガリア |
主な成分 | テルピネン- 4 -オール(〜25%)、γ-テルピネン、cis-ツヤノール、 サビネン、α-テルピネン、テルピノレン、パラシメン、リナロールなど |
色 | 淡い黄色 |
ノート | ミドルノート |
香り | 甘いウッディ調の中に、少しスパイシーさを感じる香り |
禁忌・注意 | ・妊娠中、生理中、低血圧の人は使用しない ・まれに肌刺激があるので敏感肌の人は注意 |
支配星 | 水星、木星 |
星座 | 乙女座、射手座 |
パワーストーン | スミソナイト |
チャクラ | 第3チャクラ、第4チャクラ、第5チャクラ |
キーワード | 心と身体を温める |
エネルギーの質 | 心身を温めて、痛みを和らげる |
イメージ | あらゆるものから自由になるのを助ける人、解放者 |
スイートマジョラムの効果効能
以下のことに効果があると言われています。
鎮痛、鎮痙、性欲を抑える、抗ウイルス、消毒・殺菌、駆風、活力増進、発汗、血行促進、消化促進、利尿、通経、去痰、血圧降下、神経調和、癒傷
よく使用されるケース
- 筋肉&骨格系に(リウマチ、痛風、捻挫などの痛み)
- 神経系に(ストレス、不安、不眠、頭痛、偏頭痛)
皮膚への作用
温める作用があるのでしもやけや、あざのケアに使用できます。
また、自律神経のバランスを整えてくれる作用があるので、生理前後の肌荒れ予防にも。
皮脂の生成を調節することで、肌を落ち着かせ、ホルモンに関連した吹き出物を防ぎます。
身体への作用
温める作用と鎮痛作用があるので、筋肉痛や捻挫、リウマチなどの痛みに役立ちます。
お腹の動きを良くしてくれる作用でも知られています。
便秘やお腹にガスが溜まっているなど、胃腸の調子を整えたいときに使用すると良いです。
また、女性特有の悩みに重宝する精油です。スイートマジョラムは、子宮の筋肉にも働きかけて月経を促し、生理周期を規則的にする作用があります。
その他、風邪の症状に対して吸入したり、胸の塗り薬として使用することもできます。
心への作用
ストレス、不安、不眠といった症状におすすめの精油です。
自律神経に働きかけ、副交感神経を優勢にするとされます。
特に孤独感、大切な誰かを失った悲しみを感じている時に適しています。
スピリチュアルな作用
通過儀礼と新しい経験をもたらす精油。
スイートマジョラムは、古代から人生の節目に使用されてきた香りです。
過去や今の状況、古い考え方など、あらゆる制限から解放されて、自由を感じたい時にオススメ。
自分を大きく変えたい人、新しい世界に飛び込みたいけれど、葛藤やストレスを感じている人に適しています。
スイートマジョラムの使い方
吸入・拡散、マッサージ、入浴、湿布、うがい
よく調和する香り
ベルガモット、グレープフルーツ、カモミール、クラリーセージ、フランキンセンス、ローズ、ローズマリー、ネロリ、ラベンダーなど
ブレンドの例
- ネガティブな流れを変えたいとき:スイートマジョラム、ベルガモット、サンダルウッド
- 筋肉痛に:スイートマジョラム、パイン
- 消化不良に:スイートマジョラム、コリアンダー、レモン
- しもやけに:スイートマジョラム、カモミールローマン、ジュニパーベリー
- 雑念が多いときに:スイートマジョラム、フランキンセンス、レモン
- 勇気を感じたいとき:スイートマジョラム、フランキンセンス、ローズウッド
マジョラムスイートは、イギリスでは「なぐさめの香り」とも呼ばれています。
頑張りすぎて疲れが気になる人、緊張を和らげたい人はもちろん!
やる気を出したい人にもぜひ、使ってみて頂きたい精油です。
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参考文献
「アロマセラピー完全ガイド 」サルバトーレ・バタリア著
「アロマテラピー精油事典」 バーグ文子著
「AROMATIC ALCHEMY」 バーグ文子著
「365日のアロマレシピ」小泉美樹著