
最近、手荒れがひどくて…アロマのハンドクリームを作ろうと思います!精油とベースオイルなど、混ぜたら良さそうなものを教えてください。



わかりました。皮膚再生に良いとされる精油、そしてベースオイル(キャリアオイル)も合わせてご紹介します。
手荒れに最適な精油(エッセンシャルオイル)6つ


- ひび・あかぎれには:ミルラ、パチュリ、ラベンダー、カモミール・ジャーマン
- カサカサ・乾燥には:カモミール(ジャーマン/ローマン)、パチュリ、パルマローザ、サンダルウッド
- 赤み・かゆみには:カモミール(ジャーマン/ローマン)、ラベンダー、サンダルウッド、ミルラ
それでは、ひとつずつ順番に説明していきます。
1. ラベンダー(真正ラベンダー)
作用 :鎮痛、抗炎症、消毒、殺菌、瘢痕形成、細胞成長促進、 癒傷、活力増進
あらゆる用途で使えるので、あると安心な精油。
やけど、ニキビ、アトピー性皮膚炎、日焼け、傷など炎症を伴う症状、乾燥肌や抜け毛に効用があるとされています。
皮膚の炎症を鎮め、再生を早める効果が期待できます。
こちらの研究レビューによると、ラベンダーオイルは傷の治癒速度を上げ、コラーゲンの成長と皮膚組織の再生を後押しすることも分かっています。
※ただし、低血圧の人は眠気、だるさを引き起こす可能性があるので注意してください。



ブレンドがうまくいかない時はラベンダーを少量加えてみると◎
全体の調和をとってくれる精油です。
2. カモミール


カモミール・ジャーマン
作用 : 抗アレルギー、抗炎症、抗菌、鎮痛、瘢痕形成、癒傷
なかなか治らない傷を癒したり、蕁麻疹やアトピー性皮膚炎、乾燥してかゆい肌の治療に重宝される精油です。
肌の炎症やかゆみ、赤みを抑える働きがあります。
ジャーマンは、皮膚炎や局所的に使用するのに向いています。
※ただし、妊娠初期の人、キク科アレルギーの人は使用しないでください。
カモミール・ローマン
作用 : 抗炎症、消毒、鎮痛、鎮静、癒傷
ローマンは、スキンケアと、心理面に働きかけたいときにより適しています。
甘いハーブ系の香りと、少しフルーティーで温かみのある香り。
気分を和らげ、不安やストレスを取り除くのに有用です。
※ただし、妊娠初期の人、低血圧の人は使用しないでください。
3. ミルラ(没薬)


作用 : 抗炎症、消毒、瘢痕形成、鎮静、癒傷、収れん、細胞成長促進
ひび割れ、荒れた肌、治りの遅い傷などに適しています。
しわやたるみなど年齢が気になる肌にもおすすめで、スキンケアクリームに混ぜても使えます。
心に深い落ち着きと静けさをもたらす、スモーキーな香りの精油です。
※ただし、生理中、妊娠中は使用しないでください。
4. パチュリ


作用 : 抗炎症、消毒、瘢痕形成、細胞成長促進、鎮静、抗うつ
腫れ、軽い傷、傷跡、皮膚の炎症に使用されます。
炎症を鎮めるとともに、潤いを与えて皮膚の再生を促します。
パチュリの墨汁のような香りとも表現される、重みと深みのある香りは、香水や化粧品、石鹸の材料などに幅広く使用されています。
5. サンダルウッド(白檀)


作用 : 抗炎症、消毒、収れん、粘膜保護、皮膚軟化、鎮静
皮脂分泌のバランスを調整し、肌を潤してやわらかくする働きがあります。
水分が足りなくなって皮膚炎を起こしている乾燥肌や、硬くなってひび割れた肌におすすめです。
また、抗炎症作用があり、肌の赤みやかゆみにも使用できます。
つけてから時間が経つと、より強くなってくる特殊な香り立ち。
穏やかで長く続く香りです。
ただ、この木は絶滅危惧種で、特にインドのマイソール産の精油は貴重なため、お値段が高めになります。
6. パルマローザ


作用 : 消毒、殺菌、細胞成長促進、水分補給
ローズに似た香りのするイネ科の草で、スキンケアで幅広く利用されています。
特に、皮膚炎、軽い炎症のある肌に効用があります。
水分を補給したり、皮脂のバランスを整えて、細胞の再生を促進する効果が期待できます。
※ただし、妊娠中は使用しないでください。
手荒れに最適なキャリアオイル5つ


- カレンデュラオイル
- アボカドオイル
- アプリコットカーネルオイル
- ホホバオイル
- スイートアーモンドオイル
1. カレンデュラオイル
手荒れに最適なキャリアオイルは、キク科アレルギーがない方なら、カレンデュラオイルを1番おすすめします。
カレンデュラの浸出オイルは、皮膚病の治療薬として、古くから使われており、保湿と抗炎症に優れています。
ひび割れ、あかぎれ、湿疹のある肌に特に効果的です。
デリケートな部分にも使えるオイルで、赤ちゃんにも使用できます。
さまざまな研究で、カレンデュラの皮膚への癒しの効果が実証されています。



単独で使うか、メインのオイルに1〜2割ブレンドすると使いやすいです。
※カレンデュラはキク科の植物です。キク科アレルギーのある方は使用しないでください。
2. アボカドオイル


かぶれや皮膚炎など、肌を落ち着かせるのに使用されるオイルです。
アボカドオイルには、ビタミンA、D、レシチン、カリウムなどの栄養が豊富に含まれています。
皮膚を柔らかくし、保湿作用に優れています。
ただ、色が濃くて、匂いも強いです。
アプリコットカーネル、スイートアーモンド、ホホバオイルなどに10%ほど混ぜて使用すると良いでしょう。
3. アプリコットカーネルオイル


赤みやくすみ、炎症のある肌、敏感肌、乾燥肌に適しています。
さらっとした質感のオイルで肌に浸透しやすく、ブレンドするのにも良いオイルです。
炎症を抑え、皮膚の赤みを和らげます。
また、しわなど年齢が気になる肌に、フェイシャルマッサージにも使用できます。
4. ホホバオイル


酸化しにくく、人間の皮膚に似た成分で浸透しやすい。
ひび割れ、炎症がある肌にも効果があるとされています。
皮膚をやらかく、なめらかに整えてくれます。
ホホバオイルは敏感肌にも、赤ちゃんの肌にも使用できます。
単独にもブレンドにも向いていて、あらゆる用途で使えるオイルです。
5. スイートアーモンドオイル


使いやすく、アロマトリートメントのプロから最も支持される、定番のオイルです。
ほのかに甘いアーモンドの香りがします。
皮膚を柔らかくしてくれる効果と、浸透力に優れていて、手荒れに良いとされます。
ビタミン、ミネラル、脂肪酸、抗酸化物質など、肌に良いとされる栄養素が豊富に含まれています。
手頃な価格で、全身に使え、単独にもブレンドにも向いています。
※ナッツアレルギーの方は使用しないでください。
簡単!アロマを使ったハンドクリームの作り方


ハンドクリームレシピ
《材料》
- ベースクリーム 小さじ4杯(約20mL)
- お好きな精油4滴(1%濃度で作る場合)
《作り方》
- 保存容器にクリームと精油を入れます
- 竹串や爪楊枝でよく混ぜ合わせたら完成!
ベースクリームはアロマの基材で検索すると色々出てきますが、手荒れに良いカレンデュラオイルが既に入っているベースクリームもあります。
より簡単に、お好みの精油でハンドクリームが作れて便利です♪
肌荒れブレンドオイル


皮膚炎やかゆみに
《材料》
- お好みの精油6滴
- カレンデュラオイル30ml
《作り方》
- 保存容器にカレンデュラオイルと精油を入れ、よく混ぜ合わせたら完成です
- 使う前によく混ぜましょう
《使い方》
肌荒れが気になる部分に塗布してお使いください
《配合例》
カモミールジャーマン3滴、ヘリクリサム3滴
まとめ
《手荒れに最適なエッセンシャルオイル》
ひび・あかぎれに | ミルラ パチュリ ラベンダー カモミール・ジャーマン |
カサカサ・乾燥に | カモミール(ジャーマン/ローマン) パチュリ パルマローザ サンダルウッド |
赤み・かゆみに | カモミール(ジャーマン/ローマン) ラベンダー サンダルウッド ミルラ |
香りだけを楽しむなら気にしなくてOKですが、アロマテラピーに使うなら精油は、専門店で購入するのがベストです。
精油の質が効果につながるからです。
お近くに専門店があればそちらで、精油に関する情報を聞いたり、使用方法なども相談しながら買うことができるので安心です。
ネットで購入する場合は、アロマテラピー専門メーカーの【フレーバーライフ】がオススメです。
知名度はあまりないかもしれませんが、プロが利用する業務用として愛用されています。良質な精油が安い!のが一番の魅力です。ぜひ一度試してみてください。
《手荒れに最適なキャリアオイル5つ》
- カレンデュラオイル:ひび割れ、あかぎれ、湿疹のある肌に特に効果的
- アボカドオイル:肌を落ち着かせるのに使用されるオイル
- アプリコットカーネルオイル:赤みやくすみ、炎症のある肌、敏感肌、乾燥肌に
- ホホバオイル:皮膚をやらかく、なめらかに整えてくれる
- スイートアーモンドオイル:手荒れに良い定番オイル、リーズナブル!
参考文献
「アロマセラピー完全ガイド 」サルバトーレ・バタリア著
「アロマテラピー精油事典」 バーグ文子著
「365日のアロマレシピ」小泉美樹著